北スラウェシの伝統酒「CAPTIKUS」— 伝統からプレミアム市場への躍進


インドネシア在住歴が長い私ですが、この国にはまだ、世界に知られていない「本物」が眠っていました。今回、北スラウェシ州マナドで出会った伝統酒「CAPTIKUS(チャップティクス)」。そのポテンシャルは、私のこれまでの常識を覆すものでした。

イスラム教徒が多いインドネシアでは、地場の質の高いアルコールの入手は容易ではありません。バリ島を代表する「アラック」は有名ですが、多くの海外から輸入アルコール商品の入手が可能であるため、地場のアラックの多くは依然として家内工業の域を出ず、品質の安定性や商品化のレベルに課題があるのではと感じていました。
しかし、今回出会ったCAPTIKUSは違いました。

強烈な個性: サゴヤシの樹液を発酵・蒸留。アルコール度数は40%〜70%。中国の老酒や白酒にも匹敵する、ガツンとしたパンチと深いコクがあります。
驚異の進化: 驚いたのは、その洗練度です。伝統的な製法を守りつつ、正規の蒸留所によって「ウイスキー」や「ブランデー」に近いレベルまで品質が引き上げられたプレミアム銘柄が登場しています。
政府の動向: かつては日本のどぶろくに近い扱いでしたが、現在は政府も地域経済の柱として一定の理解を示し、正規のライセンス生産が進んでいます。

これは単なる「強い地酒」ではありません。 テキーラやメスカルが辿ったように、「ローカルな伝統酒が、洗練されたプレミアム・スピリッツとして世界市場で再定義される」——そんな大きな可能性を感じました。

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