ハラール認証の義務化を控えて:インドネシアでの現地状況
インドネシアでは、ハラール認証の義務化がいよいよ10月からスタートします。
10月からのハラール認証の義務化が、食品、飲料水の分野で開始されます。今回(6月16日~6月23日)現地渡航のうえ、最新の状況について情報収集してきました。
主な訪問先は、主要なLPH(ハラール検査機関)であるPT.SUKOFINDO(国営企業)、PT.Surveyor Indonesia(国営企業)、LEPPOM MUIの3機関です。
ハラール認証について、現地ではBPJPH(インドネシア宗教省)への申請が始まっておりますが、認証プロセスは全てインドネシア語での対応必要となるため、外国企業にとってはかなりハードルが高いとの印象があり、現地での実情調査のため、今回の出張となったものです。
ハラール認証手続きの流れ
①輸出者→商品(食品、飲料水)→輸入業者→ハラール認証申請(輸入業者がBPJPH:宗教省宛)→LPH(ハラール検査機関)による成分、貯蔵、流通プロセス等についての検査→BPJPHよりハラール認証の取得
②輸出者→商品(食品、飲料水)→輸入業者→BPOM(食品医薬品監督庁)申請、登録→国内流通許可、及びML番号を取得
上記②は、BPOMへの登録、流通許可取得に係るプロセスですが、上記①のハラール申請と同時に進行する流れとなります。
認証手続き(ハラール、BPOM)を行う実施機関として輸入業者の重要性
実際のハラールの認証手続きは、オンラインで行われるため、認証手続きに必要なデーター入力は、現地輸入業者により行われますので、現地輸入業者は重要な役割を果たすことになります。一般的に外国から輸出を行う場合、輸入業者の役割は、①輸出商品の販売まで責任を持つ(代理店等)場合と、②単に輸入手続きの代行にとどまる場合が考えられます。
LPH(ハラール検査機関)の指定についても、輸入業者が申請者時に申請書に記入することから、輸入業者が手続き全体のイニシアティブを握る立場となります。
しかしながら、一方で、日本の輸出者が現地の輸入者とコンタクトを取り、輸入者としての適性を見極めることは、相当に高いハードルとなります。やはり、日本語で相談できるコンサルタント等の仲介が必須ではないかと考えられます。
インドネシア現地輸入コンサルタントの利用
現地のLPH(ハラール検査機関)によると、やはり外国からの輸入品については、言語の問題もあり実際上は現地のコンサルタント等が仲介するケースが多いとのことです。、特に、最近では中国、韓国、豪州あたりからの申請が増加しているとのことであり、訪問した3機関とも、今のところ、日本からの申請は僅かであるとのことでした。
相互認証機関の利用
ハラール認証の取扱い上は、BPJPH(宗教省)に承認された海外のハラール相互認証機関(現在のところ日本には1機関)による認証も有効とされていますが、今後、実際に運用が始まってみないと状況は不明であると考えられます。現地の情報では、BPJPH(宗教省)による認証は一度認証を受けると期限はないが、外国の認証機関によるものは、各国の規制により期限が設定されるということであり、また、ハラールマークがBPJPH(宗教省)の認証マークとは異なるため、必ずしも、市場での商品の受け入れが同一ではないであろうというところが課題です。
ハラール認証義務化後の予想
全体的には、外国勢に比べ日本企業の動きが鈍いとの印象を受けたが、これまでも日本からインドネシアへの食品、飲料水の輸出は、他のアセアン諸国に比べ低く推移しており、今回のハラール認証規制強化に対する対応も遅れているのではないかと考えられます。しかし、2年後には、医薬品、化粧品、健康食品等の義務化がスタートすることが決まっており、ハラール認証への対応は必須となるため、今の段階で、ハラール情報の収集を図るとともに、ハラール認証戦略を練っておくことを強く推奨いたします。
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ハラール認証を理解し、早く対応するほど、競合他社に優位性を築けます。