マレーシアMM2Hビザの今(マレーシア訪問1)
今回(10月13日~10月17日)マレーシアを訪問した。私は、マレーシアの長期滞在可能なMM2Hビザを保有している。
このビザは、2018年12月に手続きを開始して、2019年11月に取得するまでほぼ1年かかった。当時、マレーシアは、移住先人気トップの国として有名で、多くの日本人がMM2Hビザを取得しマレーシアライフをエンジョイしていた。
ところが、私が申請したころより、認可までの期間が長期化、審査が厳しくなった。これは、MM2Hビザ発給に対する条件強化に向けて政府内で議論が進んでおり、当時のマハティール首相が、中国人向けMM2Hビザの発給にストップをかけた。背景は、ジョホールバルのイスカンダール計画による大規模マンション開発物件の販売見返りとしてMM2Hビザを発給していたことがあると言われている。
いずれにしても旧制度のMM2Hビザの発給の最後の最後の段階で、私はMM2Hビザの発給を受けたことになる。
その後、2021年10月にMM2Hビザの発給条件が変更され、条件が圧倒的に厳しくなった。更に、今年6月に再度変更され、現在は、旧制度のMM2Hビザとは全く別物になっている。
私は、コロナ真っ最中の2022年1月に日本へ帰国したあと、今回初めてマレーシアを訪問した。今回の訪問の目的のひとつが、私のMM2Hビザ有効性の確認のためであり、約2年半ぶりにプトゥラジャヤの観光芸術文化省にあるMM2Hセンターを訪問した。2022年当時は、観光芸術文化省の担当であったが、その後イミグレーションの担当へと変更となっていたが、昨年末より観光芸術文化省に再度担当が移管されていた。
今回の訪問で確認できたことは、旧制度のMM2Hビザは引き続き有効であり、パスポート変更による手続き、また、将来10年目の期限到来時も引き続き同条件で更新できるということであった。(その後の有効期間は5年)
現在有効の新制度によるビザは、マレーシアでの最低滞在期間が定められている他、不動産の購入義務があるなど、とても普通の日本の退職者が申請できるものではなく、中国人富裕層を対象にしたとしか思えない、旧制度のMM2Hビザは、全く異次元な内容となっている。
以下は、MM2H新旧条件比較【2021年10月更新】
| 新制度 | 旧制度 | |
| 有効期間 | 5年 ※申請条件を満たす限り5年ごとに延長可能 | 10年 |
| 滞在期間 | 35歳~49歳:年間合計90日以上50歳以上:なし | なし |
| 取得費 | ビザ発給費:RM500/年(約1,3万円) | RM90/年(約2,300円) |
| 手続き費用:申請者RM5,000(約13万円) 帯同者RM2,500(約6,5万円) | なし | |
| 人数の制限 | マレーシア総人口の1%を超えない | なし |
| マレーシア国外の月収 | RM4万以上(約100万円) | RM1万(約26万円) |
| 定期預金 | RM100万以上(約2,600万円)※申請者の配偶者、子供、親、義理の親である被扶養者は一人につきRM5万が加算 | 50歳以上:RM15万(約390万円) |
| 50歳未満:RM30万(約780万円) | ||
| 定期預金の引き出し | 不動産取得、医療、教育目的で、最大50%の引き出しが可能 | 50歳以上:RM15万(約390万円) |
| ※申請者の配偶者、子供、親、義理の親である被扶養者も不動産取得、医療、教育目的で、最大50%の引き出しが可能 | 50歳未満:RM30万(約780万円) | |
| 流動資産 | RM150万以上(約3,900万円) | カテゴリーに応じてRM35万円(約910万円)及びRM50万円(約1,300万円) |
2024年2月現在では、MM2Hビザは以下の3つのランクにカテゴリされるようになりました。
- プラチナ
- ゴールド
- シルバー
自身に最適なプランを選ぶことができるようになった、という点ではメリットを享受する人も出てくるでしょう。
全ランク申請条件
すべてのランクに共通している条件は以下の通りです。
(なお、ここでは半島マレーシアのMM2H条件について解説し、サラワク州、サバ州などの条件は解説しておりません)
- 申請者は30歳以上
- 配偶者ビザは、配偶者、両親、配偶者の両親、21歳以下の子供、21歳以上かつ34歳未満の未婚の子供が申請可能
- MM2H申請&更新は「認定エージェント」を通してのみ可能
- マレーシアに年間60日以上滞在する必要がある
- マレーシアでの就労は不可
- 月の収入証明は現在未発表です(*2024年3月現在)→今後発表される可能性あり
- 無犯罪証明書を発行できること
とりわけ最後の「マレーシアに年間60日以上滞在する必要がある」というのが富裕層にとっては気がかりですよね。富裕層が「海外居住ビザをとりあえず保持しておこうか」と軽い気持ちで申請したい気持ちは分かりますが、MM2Hでは最低でも60日は滞在する必要があり、これが申請のハードルになっています。
次に各ランクごとの条件を見ていきましょう。
プラチナ条件
MM2Hビザの中では最上級ランクであり、多額の定期預金などが必要になりますが、マレーシアでの永住権が申請可能になります。
- RM500万(約1億5000万円)の定期預金をマレーシア銀行で組む
(*もちろん年利3~4%がもらえます) - 1年後以降に、RM150万以上の不動産購入、医療、マレーシア国内旅行を目的に最大50%(RM250万)まで引き出し可能(→RM250万の定期預金だけで済みます)
- 永住権申請可能
ゴールド条件
- RM200万(約6000万円)の定期預金をマレーシア銀行で組む
(*もちろん年利3~4%がもらえます) - 1年後以降に、RM75万以上の不動産購入、医療、マレーシア国内旅行を目的に最大50%(RM100万)まで引き出し可能(→RM100万の定期預金だけで済みます)
- ビザの有効期限「15年」(*5年ごとに更新)
シルバー条件
- RM50万(約1500万円)の定期預金をマレーシア国内の銀行で組む。
- RM75万以上の不動産購入、医療、マレーシア国内旅行の目的で1年後以降に最大半額まで引き出し可能。
- ビザの有効期限「5年間」(*5年ごとに更新可能)
出典ジャンナ (Jannah Ali)会社:MYPRO CAPITAL SDN BHD

